MT4を使ったラインの引き方は、大きく分けて4つあります。今回はMT4を使った4つのラインの引き方と、それらのラインの活用方法を紹介します。
これから紹介する4つのラインにはそれぞれに役割があります。役割がわからずに、ただチャートにラインを表示させても無意味です。
それぞれのラインの役割を理解して、ラインを徹底的に活用しましょう。
ライン自体はとてもシンプルなのですが、とても奥が深いので、今回はラインの引き方と、簡単な活用法を紹介していきます。
4つのラインの引き方
今回紹介するラインは、垂直ライン、水平ライン、トレンドライン、チャネルライン、の4つです。
そもそも、これら4つのラインはどんなラインなのか。
こちらに全て載せました。
で、これらのラインの引き方ですが、とても簡単です。
ここを押すとそれぞれのラインが引けます。
まずは、実際に自分のチャートでラインを引いてみてください。
で、ラインを引くと、最初は線が細くて、ラインの色が赤なんですよね。まずはこれらの設定の変更方法を覚えましょう。
今回は黄色い垂直ラインの設定を変えてみます。
まず、ラインをダブルクリックします。
そうすると、上の図ように、ラインの端っこに大きな丸ポチができます。
この状態で、ラインの上で右クリックします。
そこから「Vertical Lineプロパティ」をクリックします。
ここで、色の選択と線の太さを調整することができます。
垂直ライン以外も、色の変え方、ラインの太さの調整の設定の仕方は同じです。
自分でラインを引くことで、使い方は簡単にマスターできるので、いろいろラインを引いて、色を変えたりしてみてください。
さて、ここからはラインの実践的な使い方へ入っていきます。
垂直ラインの活用方法
垂直ラインが最も活躍するのは、1つの場面を1時間足でみたり、日足でみたり、5分足でみたりするときです。
例えばこの場面。
1時間足チャートですが、この部分を拡大して15足でみたいという時、垂直ラインを引くと、15分足で簡単にこの場面を見つけることができます。
垂直ラインを引かないと、MT4のチャートの下に書いてある時間をみて自分で探すことになり、とても大変です。
チャートを見ていて、もっと短い時間足でみたいと思ったり、逆に長期足でどんな場面だったかを見たいと思ったら、垂直ラインを引いてから時間足を変更することで、同じ場面を簡単に見つけることができます。
使わない手はないですね。
どんどん垂直ラインを引いて、短期足と長期足を行き来し、短期足と長期足が頭の中でしっかりリンクするようにしましょう。
もしかしたら、長期足と短期足が頭の中でうまくリンクしないかもしれません。しかし、これは完全に慣れの問題です。
これからトレードをしていくにあたって、長期足と短期足の行き来ができないと、勝つのはかなり難しいです。
勝ちトレーダーになるためには必須の技術なので、どんどん練習して慣れましょう。
では、具体的にどんな練習をしたらいいか。
例えば4時間足を見ている時、大きくブレイクした場面は15分足で見るとどうなっているかを垂直ラインを引いて見てみる。
5分足で大きくトレンドが出ている場面は日足ではどういう場面だったのか、これらをリンクさせてチャートを見てみましょう。
そもそもラインってなんで引くのか?
ここからはより実践的な内容に入っていきます。
その前になんでラインを引く必要があるのか考えてみましょう。
ラインを引く目的なのですが、ここをわかっていない人がたくさんいます。どこにラインを引いたらいいのかを考える人はたくさんいますが、そもそもなんでラインを引かないといけないのか、そこがわかっている人は少ないように思えます。
ラインを引く目的は実は一つだけです。
それは、相場の今を知ることです。
トレンドが出ているのか、出ていないのか。トレンドが出ているなら、勢いは強いのか、弱くなっているのか。これら知るためにラインを引きます。
なんとなくラインを引いていたなら、今日からはしっかり目的を持ってラインを引きましょう。
水平ラインの活用方法
水平ラインを引く大きな目的は、トレンドが出ているか出ていないかを見分けることです。
もちろん他にも使い方はありますが、今回は大きな目的である、トレンドについて考えます。
よく使われる水平ラインの引き方は、1時間足や4時間足で高値と安値が何回も止められたポイントに引く方法です。
こちらは4時間足で引いたラインです。
ラインを引くときは常にそうなのですが、上2点、下2点で合計4点が決まればラインは引けます。
これ、結構大事なのですが、わかっていない人がたくさんいるので、もう一回言いますね。
上下の4点が決まれば2本のラインを引くことができます。
つまり、ラインを1本引くだけなら2点が決まればラインは引けます。
今回の場合は、下の図の印をつけたところが4点です。
ちょっと拡大してみてみましょう。
④の時点でラインが引けます。
④の時点で2本の水平線が引けると、相場の今をどう判断するのか?
この場合はレンジ相場であり、トレンドが発生していないので上下どちらかのラインを突破するまでトレードするのを控えよう、と判断することができます。
もちろんこの判断は一例です。
大事なのは、ただなんとなくラインを引くのではなく、相場の今を知るためにラインを引くという意識を持つことです。
4点が決まったところに2本のラインを引いて、レンジ相場がどこで発生しているのか、そしてどこからトレンド相場が発生しているのかを自分の判断で分けてみましょう。
ちなみに先ほどの場面をトレンドとレンジに分けるとこんな感じです。
こうやって水平ラインを引いて、どこがレンジでどこがトレンド相場なのかをわかるようにしてみましょう。
トレンドラインの活用方法
次にトレンドラインの活用方法に行きます。
トレンドラインはこういう斜めのラインですね。
このラインを引くときも、先ほどと同じで2点が決まれば引くことができます。
トレンドラインは、引く人によって角度が変わったりするので、あまり使い物にならないという人がいますが、そんなことはありません。
使える場面、使えない場面があるので、その違いを理解しておきましょう。
まず、トレンドラインがよく機能するのは、1時間足以上の長期足です。15分足や5分足でトレンドラインを引いても、あまり意味はありません。
なので、トレンドラインを引く練習をしてみようかな、と思ったら1時間足以上でトレンドラインを引くことをお勧めします。
次にトレンドラインを引く目的ですが、トレンドの勢いを確認することです。
トレードの基本はトレンドが出ている相場でそのトレンドに乗ることです。これをするためには今発生しているトレンドが強いのか、弱いのか、すぐ終わりそうなのか、まだ続きそうなのかを判断しなければいけません。
そこでトレンドラインを使います。
使い方はこんな感じ。
まず2点が決まった段階でこのようにトレンドラインを引きます。
で、ここから3回目ラインに接近してきたときに、どんな動きをしたかを見ます。
今回の場面はこんな動きをしました。
3回目は、トレンドラインまで落ちてこないで、上昇しました。
これはトレンドに勢いがまだまだあることを意味しています。
理由は、トレンドラインに接する前に再度上昇しているからです。
もちろんこの理由だけでエントリーを決めるわけではありませんが、エントリーの大きな判断材料の一つになります。
3点目で先ほど引いたトレンドラインまで落ちてこずに上昇したことで、相場の上昇の圧力を確認できたので、他のテクニカル分析も考慮して、エントリーしていきます。
このように、3点目にトレンドラインに対してどのように反応するかを見ることで、トレンドの勢いがあるのかないのかを判断することができます。
こういう考え方でトレンドラインを引き、先の相場を見てみてください。
トレンドの勢いが少しずつわかってきますよ。
チャネルラインの活用方法
次にチャネルラインですね。
チャネルラインはトレンドラインより引ける場面が限られるので使う場面はそこまで多くありません。
どんなラインかというと、こういうラインですね。
チャネルラインを引く目的はトレンドの勢いがなくなってきたことをいち早く察知することです。
先ほどのトレンドラインと結構似ています。
トレンドラインは、トレンドの勢いが強いのか弱いのかを判断するのに対して、チャネルラインは、主にトレンドの勢いが弱くなってきたことを示します。
チャネルラインは2本の平行ラインを引くので、4点が決まって初めてラインが引けます。
今回の場面ではこの段階でラインが引けます。
ラインを引いた後の相場を観察すると、ある程度の期間はトレンドがいい感じに続いています。
で、この辺りで「あれ?ちょっとダウントレンド弱くなったかなー」と感じます。
次に、ここの辺りで「このダウントレンドこの辺で一旦終わりそうだなー」と80%くらい確信します。
最後にこうなって「あ、ダウントレンドは一旦終了」という判断を下します。
こうやってトレンドの勢いを感じられると、トレンドに勢いがあるときはガツガツトレードして、勢いがなくなってきたら、トレードを控えることができるようになります。
トレンドに勢いがあるときのほうが、相場は大きく動きやすいので、方向を間違えなければ勝ちトレードになりやすいです。
では、今の場面をもう少し詳しく見てみましょうか。
まず、「あれ?ちょっとダウントレンド弱くなってきだぞ」と思ったこの場面。
理由は簡単で、チャネルラインの下のラインまで値段が落ちてないからです。
今まではチャネルラインの下まで落ちてたのにここで落ちてこなくなった。だから下への圧力が小さくなったのかな、と判断できます。
そこから、「もうダウントレンド終わりそうだな」と80%くらい確信した場面。
ここですね。
これまでは一つ前の安値を更新していたのに、ここは先ほどの安値をほとんど更新できずにいるからです。
あとはチャネルラインを上に抜けたら、ダウントレンドは一旦終了だと確信が持てます。
下への圧力が確認できませんからね。
で、ここから今までダウントレンドからアップトレンドになるのか、というとそれはわかりません。
あくまでもダウントレンドが一旦終了しただけで、ここからアップトレンドになるのかダウントレンドになるか、レンジが続くのかは、後の流れを見ないとわかりません。
チャネルラインを引いてわかるのは、トレンドの勢いがなくなってきていて、一旦トレンドが終わりそうだな、ということです。
これがわかるだけでも、「トレードをしない判断」ができるので、損失を減らすことができます。
MT4でのラインの引き方と活用方法まとめ
今回はMT4を使って4つのラインの引き方を説明しました。それと同時に、4つのラインを引くことでどんなことがわかるのか。活用の仕方も話しました。
最初ラインを引くときは、過去のチャートを見て引くと思います。
過去のチャートにただラインを引くのではなく、ラインを引くことでどんなことがわかるのか、何を知りたくてラインを引くのか。
これを常に考えながら引くようにしましょう。
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