ボリンジャーバンドは、レンジ相場ととても相性のいいテクニカル分析ツールです。
ただ、だからと言ってどんなレンジ相場でもいいわけではありません。
ボリンジャーバンドを使えばレンジ相場を上から下まで取ることも可能です。
今回はボリンジャーバンドを使って、レンジ相場でエントリーするときの3ステップを紹介していきます。
また、損切りをどこに置いたらいいのか、レンジで売りと買い両方していいのか、という話もしていくので、ボリンジャーバンドを使ってレンジ相場でトレードをしたいという場合、今日から使える内容となっています。
ボリンジャーバンドがレンジ相場にぴったりな理由
ボリンジャーバンドがレンジ相場でエントリーするのに、適しているということは、最初にも少し触れました。
これには理由があります。
ボリンジャーバンドは、2σもしくは3σを突き破った場合、ほとんどの場合、ミドルバンドを目指して反発します。
しかし、あくまでもほとんどの場合です。
じゃあ具体的に反発して戻ってこないときはどういうときか。
それは、エクスパンションが起こったときです。
エクスパンションが起こると、2σ、3σを突破してもミドルバンドまで戻ってこないことがほとんどです。
なので、ボリンジャーバンドを使って、レンジ相場でトレードするのは、相場がエクスパンションしていなく、バンドに傾きがなく、平行して推移している場面です。
こういうときは2σに当たった後、反発してミドルバンド戻ってくることが多いです。
まずはボリンジャーバンドのこの性質を理解しましょう。
つまり、レンジ相場の2σ、3σ反発を狙うトレードをする場合、相場がエクスパンションを起こしている場面では絶対にエントリーしてはいけません。
これらを踏まえた上で、ボリンジャーバンドを使ったレンジ相場での3ステップエントリーを見ていきましょう。
ステップ1:ボリンジャーバンドが平行なことを確認する
ここからは実際のエントリー場面をチャートを使いながら解説していきます。
まずステップの1つ目として、ボリンジャーバンドがある程度平行になっていることを確認します。
こんな感じですね。
もちろん完全に平行になることはなく、多少はギザギザになります。
この辺はざっくりでいいんで、そこまで細かことは気にしません。
明らかにエクスパンションが起こっているかどうかは、ぱっと見でわかります。
エクスパンションが起こっていなくて、バンドが平行になっていることをステップ1で確認します。
ステップ2:ボリンジャーバンドの±3σの幅を計算する
バンドの幅がある程度平行なことが確認できたら、次にするべきことは、±3σの間のpips数を確認します。
これもとても重要なことで、なぜ±3σの幅を計算するかというと、ある程度の幅がないと、エントリーしても利益がほとんど取れないからです。
スクイーズ状態ではほとんどレンジに幅がありません。
そんな場面でエントリーしてはダメです。
ある程度幅のあるレンジ相場でエントリーするから、利益が取れます。
じゃあ、具体的にどのくらいの幅があればエントリーしていいのか、というと、15分足なら、50pips以上。
つまり、±3σの間を計って50pipsなければエントリーを考えません。
今回の場面は、80pips以上の幅があるのでエントリー可能場面です。
今は15分足での話をしましたが、エントリーする時間足がより上位足になるとこの幅は変わってきます。
例えば30分足や1時間足でエントリーする場合、100pipsくらいは欲しいですね。
もしそれ以上の時間足でトレードを考えるなら、より大きな幅が必要です。
この±3σの間の幅が大きくなることは何を意味しているかというと、トレードの利益の大きさを表しています。
そして、それと同時に損切りのpips数の目安も表しています。
つまり、エントリーする時間足が大きくなればなるほど、取れるpips数は大きくなり、損切りまでのpips数も大きくなります。
時間足が大きくなればなるほど、利益も損失も大きくなるので、まずは15分足くらいの短期足からトレードをしてみて、自信がつくに従って時間足を大きくすることをお勧めします。
さて、ここまでで±3σの間の幅を確認してエントリーするのに十分なpips数があることがわかりました。
次にステップ3です。
ステップ3:2σで止まって、反対へ動き出したのを確認してエントリー
ステップ2まででエントリーの条件はそろっているので、あとはタイミングをとってエントリーするだけです。
エントリーの方法は、何かしらのチャートパターンの出現を待つのではなく、素直にそのままエントリーします。
具体的には、2σにタッチして、そこから反対方向へのローソク足の出現が確認できたところでエントリーします。
この場面は、−2σにタッチして陰線が出ているところです。
ここから反対方向のローソク足、つまり陽線が見えたら、そこでエントリーします。
利益確定はミドルバンドが基本です。
もちろん、−2σでエントリーしたら、反対側の+3σまでポジションを保有してもいいです。
ただ、その場合ミドルバンドまでで利益確定していれば利益になったが、反対側まで保有しようとしたので、そこまで行く前に逆行して結果±0で終わってしまうリスクがあります。
トレードは出口をどこにするかが違うだけで同じポイントでエントリーしても利益にも損切りにもなります。
そのくらい出口をどこにするかは重要なので、まずはミドルバンドを利益目標にして、エントリーに慣れてきたら、利益確定ポイントを少しずつ調整することをお勧めです。
ボリンジャーバンドを使ったレンジ相場でのエントリーの方法はこんな感じです。
ここからはトレードするにあたって気をつけるべき注意点をいくつか話していきます。
エントリー時の注意点その1:売りと買いどちらでエントリーするべきか?
この問題は明確に答えが決まっています。
直近の相場状況を加味して判断する、というのが答えです。
例えばこの場面の直近の相場状況とは、直近がアップトレンドなのかダウントレンドなのかです。
チャートを見れば分かる通りこの場面は直近がアップトレンドですね。
なので、こういう場合は買いエントリーを考える方が勝率は高くなります。
また、より相場の大きな流れを考える場合は長期足での状況をみます。
トレンドなのか、レンジなのか、ですね。
今回の場面を4時間足で見るとこのようになっています。
4時間足でアップトレンドが発生しているので、買いエントリーに絞る、というのはいい判断です。
もう少し突っ込んで4時間足を見ると、今ちょうど前回の高値を超えたところにいます。
前回の高値を超えたということは、まだまだ上昇のエネルギーがあることを意味しているので、買いエントリーする大きな根拠になります。
このように、買いでエントリーするか売りでエントリーするかを考えるときは直近の相場状況を加味してください。
エントリーする時間足での直前のトレンドはどうなっているか、日足・4時間足ではどういう状況か、この二つを見れば大体わかります。
エントリー時の注意点その2:損切りは3σの外に必ず置く
次は損切りについての注意点です。
ボリンジャーバンドでレンジ相場を取りに行くトレードで一番怖いのは、エントリーした後に、エクスパンションが起こり、思惑の方向とは逆に相場が大きく動くことです。
こうなると、かなり大きな損切りをすることになり、それまでにとった利益の多くを吐き出すことになります。
そうならないためにも、エントリーしたらすぐに損切り注文を設定してください。
そして、損切り注文を入れる場所は、3σか3σの少し外です。
ここに損切りを置くことで、最悪逆行したとしても、損が限定されます。
成り行きで損切りをしようとすると、慣れないうちは、損切りが怖くてなかなかできません。
損切りができないでいると、ほとんどの場合、もともと考えていたところからだいぶ離れたところで損切りをしてしまいます。
そうならないためにも、エントリーしたら損切り注文はすぐ入れましょう。
そして、成り行きで損切りをしない。
エントリー時の注意点その3:エントリー後含み損を抱えた場合
エントリーして、すぐに利益が乗らずに含み損を抱え状態が続くが場合があります。
例えばこの場面。
エントリーしたとします。
エントリーした後、すぐに利益にはならず、そのままエントリーポイントを行ったり来たりしました。
この場合、成り行きで損切りをしてはいけません。
最初に損切りを設定したら、そこに引っかかるか、もしくは利益確定ポイントまで相場がこない限り決済しません。
実際には、エントリーした後利益が乗るのに時間が掛かるケースも結構あります。
この場面も3σに到達することなくミドルバンドまで折り返しました。
このように、レンジ相場のエントリーでは、利益になるまで時間が掛かることよくあるので、利益にならないからといってポジションを焦って決済しないようにしましょう。
もちろんこれは他のエントリーでも同じなのですが。
なので、重要なのはどこまで相場がきたら損切りをするのか、それを明確に決めてそこまでは絶対に決済しない、と決めることです。
チャートを見ていると耐えられなくて決済してしまう癖がある人は、いっそのことチャートを見るのをやめたほうがいいです。
そして後から見て結果を知る。
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※この情報に基づいてトレードした際の保証や責任は一切負いませんのでご注意ください。