『日足、4時間足が綺麗にダウントレンドやアップトレンドを形成している時はトレンドの判断が比較的容易にできるのに、そんな時ってそこまで多くないよなー。』
日々日足、4時間足のトレンド分析を行っていて、こんな風に感じることありませんか。
日足、4時間足で綺麗にトレンドが出ていればその方向にエントリーを考えればいいのですが、そういう状況の通貨ペアの方が少ないですよね。
そんな時に、二次的トレンドである日足、4時間足のチャートパターンの形成が頭に入っていれば、これからどういう風にチャートが動きそうか、予測がきます。
今回紹介するパターンは二次的トレンドである日足、4時間足でのチャートパターンなので、どうなったら、どこを狙えばいいのか、という話もしていきます。
どういうところでエントリーしたらいいのか、どういうところではエントリーしてはいけないのか、をより深く理解できるようになりますよ。
日足・4時間足を見て、トレード戦略を自分で立てられる、その基礎を今回身につけましょう。
ダウ理論でのトレンドの始まりから終わりまで
最初に確認しておきたいのですが、これから話すことは、日足や4時間足(場合によっては週足)でのチャートパターンの話です。
1時間足や15分足で同じようなチャートパターンが出ても、それは全く意味が異なります。
今回の話は日足や4時間足に適用して考えるから意味のあることなのです。
よって、二次的トレンド(日足・4時間足)でトレンド判断をするときにだけ活用してくださいね。
では話を進めていきます。
ダウ理論でのトレンドの始まりから終わりまでは、1枚のチャートで表すことがでます。
これがトレンドの始まりから終わり、です。
この図を頭に叩き込んで、日足、4時間足を見たときは、このチャートパターンの当てはまりそうか、どうかを常に考えられるようにしてください。
では、せっかくなので、ダウ理論におけるトレンドの始まりから終わりまでを簡単に説明していきます。
①はトレンドが始まる一番初期段階、じっくり上昇へのパワーをためている状態です。この辺りの相場の特徴は、ロウソク足が小さく、レンジ相場のような動きをします。
②はさっき①でためたパワーを使って、しっかりとした足取りで上昇している場面です。チャートを見てわかるように綺麗なアップトレンドを形成していますね。
③は買いの最後のパワーを使うところです。①でためたパワーを②で使い順調に上昇して、③で貯めたパワーを全て使い切ります。ここでパワーを使い切ってしまったので、これ以上上昇する力は残っていません。よってアップトレンドは終了して次の局面へと相場は移行していきます。
④は上昇のパワーがなくなり、ここから一気に下落していくのではないか、と匂わせる相場です。ただ、注意が必要なのですが、④の段階でここから一気に下落すると判断するのはまだ早いです。なぜなら、まだ③でつけた高値を上に抜けて、パワーを使い切ったと思ってたけどまだ少し残っていた、というのはよくあることです。つまり、④でしっかりとした陰線を確認することで上昇のパワーがなくなった、下落に転じた、という判断ができるのです。
⑤は④で確認したダウントレンドからさらに下落が進む場面です。⑤で抑えておいて欲しいのは、ダウントレンドになっても、少しは横ばいがありその後再び下落することが珍しくない、ということです。今回は週足のチャートなので、3週間くらい戻しが入っているのがわかると思います。一気に下落するのではなく、調整がある程度入ることを頭に入れておくことはとても大切です。
⑥そして最後の⑥で一気にトレンドが始まった最初の水準まで相場が落ちてきます。
これがダウ理論で考えられているトレンドの始まりから終わりまでです。
ダウ理論の始まりから終わりまでをトレードで徹底活用する
さて、ここからは今話をしたダウ理論でのトレンドの始まりから終わりを頭に叩き込んだ上で、どうトレードに活かしていったらいいのか、具体的な話をしていきます。
大事なことなので繰り返し言いますが、先ほどのチャートパターンは4時間足、もしくは日足以上の時間足に使えるチャートパターンです。
このことをしっかり理解した上で、さらにトレードへの活用方法のしっかり理解しましょう。
アップトレンドとダウントレンドの違い
今日からすぐ使える特徴として、アップトレンドとダウントレンドの違いがあります。
先ほどのチャートを見て欲しいのですが、何か気づくことはありませんか。
アップトレンドとダウントレンドの違い。
かなり明確ですよね。
アップトレンドの方がトレンド形成に時間がかかっている。
これが大きな特徴です。
もちろん全ての相場に言えることではないのですが、ほとんどの場合当てはまります。
アップトレンドは時間をかけてじっくり上昇していき、それに対してダウントレンドはかなりのスピードで落ちていく。
ということは、アップトレンドは時間がかかる分エントリーできる回数はダウントレンドよりも多くなります。
逆にダウントレンドはエントリー回数はそこまで多くない分、利益が大きくなるまでの時間が短いです。
このようにアップトレンドとダウントレンドでは違いがあり、それぞれにいい部分悪い部分があります。
よって、あまりトレードでうまくいっていないのであれば、アップトレンドとダウントレンド、どちらを狙うのか、片方に絞った方がいいです。
これは、トレードの目線を売りにするのか買いにするのか決めてコロコロ変えない、という話ともリンクするのですが、どっちでもいいから相場が動いた方にエントリーしようとすると、頭が混乱します。
そうなると、変な行動を起こし、無駄なエントリーが増えてしまいます。
そうならないためにも、まずはトレンドを狙うといっても、アップトレンドを狙うのか、それともダウントレンドを狙うのか、どちらか一つに絞ることをオススメします。
知り合いのトレーダー仲間の一人は、ダウントレンド一本に絞ってトレードしてますが、やはりダウントレンドの勢いはすごいですね。
1回のトレードで100pips以上平気でとりますもん。
相場の世界では常に、
二兎を追うものは一兎もを得ず
ですので気をつけましょう。
アップトレンドとダウントレンド、どっちがよくてどっちじゃなきゃダメ、ということはありません。
以下の特徴をつかんだ上で好きな方を選びましょう。
アップトレンドでの狙う場面と特徴
ここからはアップトレンドに絞って狙う場面とその特徴を話していきます。
まずトレンドがどっちの方向なのかを確認して、確認したトレンドの方向に動きだす瞬間です。
ここが狙うポイント。
ここで注意して欲しいのは、相場がアップトレンドだから上昇したらそのままエントリーしていいのか、というとそうではありません。
何度も繰り返しになりますが、日足・4時間足でトレンドの方向を見極めて、相場がトレンドの方向に動き出したら、15分足や5分足などに切り替えてタイミングを取る、というのが最も硬いトレードです。
アップトレンドで狙う場面をみてみましょう。
赤い矢印が付いているところですね。
あまり細かいことは気にしなくて大丈夫です。ざっくり、アップトレンドでちょうど上昇し始めたポイントでエントリーを考えます。
これもすこし話がそれるのですが、大事なのは、上昇へ転換するポイントをあらかじめ予想してエントリーするわけではありません。
上昇しだしたことをきちんと確認して、それからエントリーします。
長期足では大まかな狙う位置を決めて、その後短期足に切り替えてからエントリーします。
短期足でトレンドの方向へ動き出したことを確認する方法はこちらにまとめました。
アップトレンドの特徴ですが、エントリー回数が多く、利益はゆっくり積み上がることが多いです。
まずエントリー回数が多い、というのは大きなメリットになりますね。この後ダウントレンドで話しをしますが、ダウントレンドはアップトレンドよりかなりエントリーが狙える場面は少ないです。
もし、なるべくトレード回数を増やしたいのであれば、アップトレンドを積極的に狙っていく戦略がいいと思います。
デメリットとしては、利益がゆっくり積み上がっていくので、利益が大きくなるまでに少し時間がかかります。
と言っても、日をまたいでポジションを持たなきゃいけないくらい長いトレードは基本的になく、その日のうちにポジションを決済できる場合がほとんどなので、そこまで問題ではありませんね。
ダウントレンドでの狙う場面と特徴
次にダウントレンドでの狙う場面ですね。
今回の場面ではここです。
今回紹介した場面だと1回しかエントリーを狙えるところはありませんでした。
ただ、毎回1回というわけではなく相場の状態によって複数狙えるときもあります。
特徴としてはさっき話した通り、アップトレンドに比べてエントリー回数が少なくなる傾向があります。
というのもダウントレンドはアップトレンドに比べてスピードが速いです。
もたもたしてエントリーを躊躇しているとその間に相場はかなりの勢いで下げてしまうのです。
ということは、利益が速く多く積み上がる、といういい面はあるのですが、その反面スピーディーに相場の動きを見極める必要があります。
エントリー回数はそんなにたくさんじゃなくていいから、少ないエントリーで大きくパパッと取りたい、と思っているのであれば、ダウントレンドだけに集中して、ひたすらダウントレンドを追いかけていくのもありです。
まとめ
ダウ理論におけるトレンドの始まりから終わりまでは、日足・4時間足のチャートパターンとして頭に入れておいてください。
これが頭に入っていることで、今相場はどの辺りなのか、自分はどこを狙えばいいのか、が明確に整理することができます。
ここがしっかり整理できていれば、積極的にエントリーしていい場面、エントリーしてはいけない場面が、より明確にわかるようになります。
「相場はここから絶対こうなる!」と予想を立ててそれを元にエントリーしてはいけません。
あくまでも「こうなりそうだな」と予測するにとどめておき、エントリーするときは、相場が動き出したことをしっかりとあなたの目で確認することが必要です。
この確認は短期足で行うことになるので、まずは「こうなりそうだな」というイメージをチャートを見ながら明確に持てるようになってください。
ここができるようになると、チャートの見え方が見違えるほど変わりますよ。
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