トレードにおいて資金管理はとても重要なことです。
ただ、一口に資金管理といっても、するべきこことは1つではありません。
損切りを決めれば資金管理は大丈夫、と思っているなら要注意。
資金管理がなんなのか、そしてどんなことをしなければいけないのか、具体的に解説していきます。
そもそも資金管理ってなに?
そもそもFXの世界で資金管理とはなんなのか。
これから資金管理の話をしていく前に資金管理の定義をしておきます。
一般的に資金管理というと、「最大許容損失を資金の1%にすること」「ポジションを何枚にするか決めること」などと言われます。
もちろんこれらは間違いではありません。
間違いではないのですが、これだけではありません。
じゃあ。資金管理とはなんなのか。
ここでは、このように定義します。
破産することなく資金を効率的に増やすために必要なこと
資金管理はバランスをとることでもある
伝説のトレーダー集団タートルの一人であるカーティス・フェイスは「タートル流投資の魔術」の中で資金管理についてこのように話しています。
リスクを取りすぎて、元手を全て失うか、トレーディングをやめることになるか。
逆に、リスクをあまりに少ししか取らず、資金をテーブルに残したままにするか。
つまるところ資金管理は、そのどちらかの間で折り合いをつけることなのだ。
このよう述べています。
つまり、資金管理にはこれが正解、という答えがあって、その答えどおりにトレードすれば破産することなく、大きな利益が手に入る訳ではないということです。
大きなリスクを取りたくないなら、そういう資金管理をすればいい。
ただ、この場合リスクを小さくしている分、期待できる利益は小さくなります。
一方大きなリスクを負えば、利益は大きくなるかもしれないけど、破産リスクも高まる。
つまりはこの両者の間であなたにあったちょうどいい方法を見つけることが資金管理のゴールになのです。
資金管理をする上で考えるべき4つの重要項目
これから資金管理について1つ1つ見ていくのですが、先に考えるべき重要な項目を挙げておきます。
・自分自身の手法のパフォーマンスを理解する
・損切りラインを事前に決める
・ポジションの大きさを決める
・1日単位のルールを決める
これらの項目にそってトレードを行えば、資金管理の目的である破産確率を少なく、なおかつ利益を効率的に増やすことが可能になります。
また、これらの項目は、破産を防ぐために行うこと、利益を効率的に大きくするために行うこと、その両方の効果が期待されるもの、の3つに分かれます。
もしあなたが資金管理について疑問に思うことがあれば、その都度、今紹介した3つの中のどれに当てはまるのかを考えることで、それが本当に必要なのか必要ないことなのかを自分で判断できるようになりますよ。
自分自身の手法のパフォーマンスを理解する
まず最初の資金管理は、あなたのトレード手法を元にして最悪の事態が起こった時にどのように対処するかを考えることです。
これを行うことで、破産リスクを小さくするとができます。
どのような最悪の事態が起こった時を想定するか、というと
・最大連続負け
・最大ドローダウン
この2つです。
この2つを事前に理解し、場合によっては手法を見直す必要があります。
この2つを知るために必要なものがあります。
それはあなたの手法であなたがトレードした時のパフォーマンスです。
具体的には過去のトレード記録です。
このデータがないことには、ここから先を読んでも意味がありませんので、まずはあなたのトレード記録を手元に用意しましょう。
最大連続負けが何回かを理解する
手元にトレード記録が準備できたら、最大連続負けが何回だったかを出します。
準備したトレード記録はおそらく何千回ものトレードではないと思います。
30回から多くても100くらいのトレード記録だと思いますので、地道な方法ですが、一つ一つのトレードを見ていくことで、最大連続負けがわかりますね。
仮に最大連続負けが4回だったとしましょう。
ここで大事なのはまず最大連続負けの回数を理解することで、今後リアルトレードで4回の連続負けが起こっても、慌てないことです。
また、過去のトレードで4回の最大連続負けが起こっているということは、遅かれ早かれこの4回という数は更新される可能性が高いです。
もしかしたら、あなたがこれからトレードする中で6回の最大連続負けが発生するかもしれません。
それでも焦らずにトレードする必要があります。
そのためには、使っている手法が必ずプラスになるという自信が必要です。
最大連続負けの回数が更新されたからといって、トレードを中止する必要はありませんが、事前にあなたの使っている手法できちんとプラスを出せていないと負けを取り返すのは難しくなります。
最大連続負けについては、まずはきちんとどのくらいなのかを理解する。
そして、それ以上の連続負けが起きても、焦ることなく使っているトレード手法を信じることが大切です。
最大ドローダウンがどのくらいかを理解する
これもトレード記録を見ていけばわかりますね。
最大連続負けと同じですが、EAなど大量にトレードするシステムを使って自動売買を行う場合、簡単にデータは手に入りますが、裁量トレードで最大ドローダウンを出そうとすると、地道に計算するしかありません。
ただ、一般的に自分の勝率とリスクリワードだと、最大ドローダウンどのくらいで、最大連続負けが何回くらいなのか、知りたいですよね。
実はエクセルを使えば結構簡単にできるんですね。
そこで、こちらの記事で具体的にエクセルシートを使って解説しました。
最大ドローダウンと最大連続負けを出すエクセルシートは差し上げますので、こちらで計算してみてください。
エクセルシートに勝率と平均利益、平均損失を入力するだけで一発で計算できます。
裁量トレードで最大連続負けと最大ドローダウンをエクセルで計算
最大ドローダウンも最大連続負けと同じで、事前にこのくらい損が出る可能性がある、ことを知っておくことが重要です。
また、最大連続負けと同じように、少し大きめに見積もっておく必要があります。
最大ドローダウンは、1.5倍〜2倍くらいを見積もっておけばいいでしょう。
最大ドローダウンでは、どのくらい資金が少なくなる可能性があるかを知ることが大切です。
どこまで資金が減ったらトレードをストップするべきか
ここで決めておくべきことは、資金の何%を失ったらトレードをストップさせるか、です。
目安としては20〜30%です。
これ以上資金を減らすと、元の資金に戻すのがかなり難しくなるからです。
あなたは、20%失ったら、またその20%を戻せばいいと思うかもしれませんが、20%の資金を失うと、取り戻すためには20%以上の収益が必要になります。
例えばあなたが資金100万円で、20%の資金である20万円をトレードで失ったとしましょう。
この時点で資金は100万円の80%の80万円です。
80万円から元の100万円に戻すのに必要な収益は20%でしょうか。
資金80万円の20%だと、16万円。
これだと96万円で元の100万円には届きません。
じゃあ80万円の資金から100万円に戻すためにはどのくらいの収益が必要なのか。
答えは、25%です。
20%失ったのに、それを取り戻すためには、25%の利益率を出さなければいけません。
そして、仮に30%の資金を失った場合、元の資金に戻すためには43%の収益が必要になるのです。
40%以上の収益を出すのは、かなり難しいですよね。
だから、単純に失った分だけ戻せばいいと思うかもしれませんが、大きく資金を減らすと、そこから元に戻すのにかなり大きな収益が必要になるのです。
このことをきちんと理解したうえで、資金は20%以上失わないようにする。
20%以下になったら、そこで一旦トレードを終了しましょう。
ちなみに、もし資金の50%を失った場合、元に戻すのに必要な収益は100%ですよ。
ここでは、自分の手法があまり良くない時に、最大どのくらい連続で負けるのか、どのくらい資金がマイナスになるのかを理解して、資金を20%以上減らさないようにルールを決めましょう。
損切りラインを事前に決める
自分の手法のパフォーマンスを理解したら、次はトレードする時のポジション管理です。
まず一番はじめにすべきことは、損切りをエントリー前に決めること。
損切りの一般的な決め方は、固定pipsが多いのではないでしょうか。
エントリーしてから10pips逆行したら損切りする、というようなものですね。
この損切りをどこでするのか、というのは、資金管理よりもトレード手法の話しになるので、深くは突っ込みませんが、大事なのはエントリー前に損切りをどこでするのかを決めること。
固定pipsなのか、毎回損切り幅が違うのか、そのあたりは重要ではありません。
エントリーする時に、損切りするポイントが決まっていないのが一番まずいです。
なぜなら、どこで損切りするかが決まっていないと、この後話す資金管理で最も重要なポジション管理ができないからです。
破産しないで、なおかつ効率よく資産を増やすためにも、その第一歩としてどこで損切りするかを事前に決めなければいけません。
ポジションサイジングの決め方
ポジションサイジングという言葉はもしかしたら聞きなれないかもしれませんが、1回のトレードでどのくらいのポジションを持つかを決めるのがポジションサイジングです。
ポジション管理とも言います。
ここでは1回のトレードのポジション量をどうやって決めればいいのかを話していきます。
一番最初に話しましたが、資金管理、特にこのポジション管理に関しては正解はありません。
つまりこのポジション管理方法に従えば絶対に破産しないし、利益は青天井で増えて行く、というものはありません。
しかし、一つだけポジション管理をする時に意識してほしい絶対なことがあります。
それは、
資金が増えた時にポジションを増やし、資金が減った時にポジションを減らす
です。
有名なポジション管理法の名前では逆マーチンゲール法が近いです。
逆マーチンゲール法についてはこちらに詳しくまとめました。
今までに研究された、たくさんあるポジション管理方法を全て理解する必要はありません。
しかし、その代わりに、ポジション管理をするときは、この逆マーチンゲール法じゃないといけない、ことだけは覚えておいてください。
最悪の場合破産しますので。
この基本を押さえた上でポジション管理に入りましょう。
最も人気かつ効果的なポジション管理方法
ポジション管理の方法は実に何百種類もあります。
資金全体のパーセンテージでポジション量を決めるもの、ユニット単位で計算してポジション量を決めるもの、証拠金に応じてポジション量を決めるもの、ボラティリティーを元にポジション量を決めるもの、などなど。
このようにたくさんのポジション管理の方法があるのですが、理解するのもやっとです。
ここでは、たくさんある中でも、人気があり使いやすいポジション管理の方法を紹介していきます。
それは、1回のトレードのリスクを資金の一定パーセントに抑える方法です。
ここでは%損切りと呼びます。
この方法では、まず1回のトレードの最大損失額を決めます。
最も一般的なのは1%。
資金全体の1%を1回のトレードの最大損失額とします。
10万円の資金でトレードする場合、10万円の1%なので、1000円が1回のトレードの最大損失額となります。
そして、先ほどトレード前にどこで損切りをするかを決める必要があると話しましたね。
それがここにつながるのです。
エントリーする前に、損切りポイントが決まれば、損切りまでのpips数がわかります。
例えば今回のトレードは損切りまでが10pipsだとします。
この場合、10pipsの損切りが1000円になるようにポジションを調整すればいいのです。
この場合、1万通貨もてますね。
仮に損切りまでが10pipsではなく、5pipsであれば、倍の2万通貨のポジションになります。
このようにして1回1回のトレードごとに最大損失を金額ベースで計算し、事前に分かっている損切りまでのpipsを元にポジション数を決めます。
より詳しくポジション管理のパフォーマンスの違いについて知りたい場合、こちらが参考になります。
1日単位の資金管理ルールを決める
最後にすべきなのは、1日単位の資金管理です。
今まで話してきたのは一つ一つのトレードについてがメインでしたが、ここで考えるのは1日単位のルールです。
具体的には、1日に何回負けたらトレードをやめるか、1日にいくら位以上損失が出たらその日のトレードをやめるか、です。
これらを事前に決めておくことで、無駄な負けトレードが減ります。
そもそもなぜこのことを考えなければいけないのか、というと、<冷静な判断の元トレードをするためで/b>す。
もしあなたが1日に何回負けても、いくら負けても、平常心でトレードできるのであれば決める必要はありません。
しかし、ほとんどの場合、1日に2〜3回くらい負けると冷静にトレードすることができなくなります。
結果判断を誤って、トレードロジックに当てはまっていないのに、勘違いしてエントリーすると、損切りになる確率がグッと上がります。
また、1日に何回負けたらトレードをやめるかは、あなたのトレードスタイルによって変わります。
おそらくトレードスタイルはスキャルピングかデイトレードだと思います。
いずれの場合でもトレードを始めて、最初に連続負けが2〜3回続いた場合はストップすることをオススメします。
トレードを始めて間もなく連続負けが起こると、焦りが出てきます。
2回ならまだしも3回続くと、平常心を保つのは難しくなります。
もちろんあなたが3回連続負けてもそこから立て直すことができるのであれば、もう少し回数に余裕を持っていいでしょう。
もし、経験上、これ以上負けが続くと、焦っちゃうというのが自分でわかっていれば、その数字を採用してください。
また、1日の最大損失の額も考えかたは同じです。
目安は資金の資金の5%くらいですね。
ただもっとタイトに決めたいのであれば、3%くらいでもいいでしょう。
大事なのは1日の負け回数や損失額を決めたら、あとは何も考えずに全力でトレードするだけです。
まとめ
資金管理は口座にある資金を破産させることなく、効率的に増やしていくことです。
そのためにやれることは意外とたくさんあるんですね。
今回話したことを事前に決めれば、口座が破産するリスクはかなり低くなります。
資金管理をおろそかにすることで、トレードしながら口座資金のことを気にしてはいけません。
トレードするときはチャートだけに集中するべきで、そうするためにも事前の資金管理は大切なんですね。
1つ1つ自分のルールを決めて、トレードに集中できる環境を作りましょう。
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※この情報に基づいてトレードした際の保証や責任は一切負いませんのでご注意ください。