ダウ理論でトレンド判断をするために、とても重要な押し安値、戻り高値をどうやって見つければいいのか?また、アップトレンドなのか?ダウントレンドなのか?ダウ理論に基づいてどの様にトレンド判断をしていけばいいのか?
この疑問に答えていきます。
トレンド判断をするために絶対理解しなけばいけない、とても重要な基礎知識があるので、ここを具体的に話していきます。
それが、今回の記事のメインテーマである押し安値・戻り高値です。
なぜ押し安値、戻り高値が非常に重要なのか?というと、ただの高値、ただの安値と違って、押し安値と戻り高値は、多くの市場参加者が注目しているポイントになりやすく、相場の節目になるからです。
この押し安値と戻り高値が理解できないままだと、例え波形がかけたとしても、いつまで経っても正確にトレンド判断をすることはできません。
そこで、今回は波形を書けるようになった次に理解すべき、押し安値と戻り高値について図を使いながら、ダウ理論を学ぶのが全くの初心者で理解できるように説明していきます。
- ダウ理論で必須の基礎知識:押し安値と戻り高値とは?
- これだけでいい!押し安値・戻り高値の4つのルール
- 押し安値・戻り高値を簡単に把握するための3つのコツ
- 押し安値・戻り高値のまとめ
今回の記事では押し安値と戻り高値の基本的な考え方、ルールを紹介すると同時に、これらを使ってチャート分析をする際のコツも話していきます。
また押し安値・戻り高値は言葉で説明を聞いても、最初のうちはなかなか頭に入ってこない可能性があるので、模式図を使って説明するのはもちろん、記事の中で適宜動画を入れて、FX初心者でも理解できるように説明していきます。
トレンド判断を正確に行うために必須の押し安値・戻り高値をここでマスターしましょう。
「波形ってなに?そもそもどうやって書けばいいの?」と感じたら、まずは波形の書き方から身につけることをおすすめします。
自分なりに波形をかけないことには、トレンド判断はできませんので、こちらの記事を参考にまずは自分なりに波形を書けるようになりましょう。
では押し安値と戻り高値について勉強していきましょう。
ダウ理論で必須の基礎知識:押し安値と戻り高値とは?
これから押し安値と戻り高値について説明をしていきますが、もしかしたら最初は少し難しく感じるかもれません。
ただ難しい理由は明確で、言葉で説明しようとするから余計にややこしく難しく感じてしまう、というのがあります。
これはパソコンの操作などと同じで、言葉で手順を説明していくと手順書が長くなって難しい印象を与えてしまいますが、実際にやってみるととっても簡単なものなのです。
今回は模式図を使って話を進めつつ、記事の中で必要に応じて簡単な解説動画を挟んでいきますので、必要に応じて理解を深めるために、解説の動画も有効活用してください。
押し安値・戻り高値とは?
ではまずは押し安値と戻り高値の言葉の定義から始めたいのですが。
実は押し安値と戻り高値とはなにか?を定義するのはとても難しく、言葉にすると難解なものになってしまいます。
あえて定義するとしたら、押し安値とは直近の高値を抜けたとき、その波の起点(頂点)に発生(もしくは移動)するもの。
戻り高値とは、直近の安値を抜けたとき、その波の起点(頂点)に発生(もしくは移動)するもの。
こうした定義ができます。
ただ、これでも少し足りない部分があるのですが、より厳密に定義しようとしても、いつまでもダウ理論でトレンド判断が出来るようにはならないので、無意味です。
大事なことは、多くの市場参加者が注目しているであろう、押し安値、戻り高値を見つけられることであり、チャート上で節目がどこになるのか?を把握することなのです。
なので、定義云々ではなく、模式図でこういうところを押し安値というよ!こういうところを戻り高値と言うよ、を掴んでください。
詳しくはこれから説明していくのですが、この図に書いたところが押し安値・戻り高値になるところです。
そして、星の時点では実線の吹き出しで書いてあるのがそれぞれ押し安値・戻り高値であり、それより左側に点線の吹き出しで書いているのが過去の押し安値・戻り高値ということです。
まずはとにかく、「こういうところが押し安値・戻り高値なんだなあ!」というイメージを掴んでください。
ここから徐々に押し安値・戻り高値の踏み込んだ説明をしていきます。
これだけでいい!押し安値・戻り高値の4つのルール
押し安値・戻り高値には4つのルールがあります。
- 押し安値と戻り高値は常にチャートに1つしか無い
- 押し安値が突破されたら戻り高値に、戻り高値が突破されたら押し安値に切り替わる
- 押し安値と戻り高値は相場の動きに合わせて移動するもの
- 突破したかどうかはローソク足のヒゲではなく実体で判断する
これらはとても重要なことなので順番に図を使いながら説明していきます。
押し安値と戻り高値は常にチャートに1つしか無い
まず押し安値・戻り高値は常にチャートに1つしかありません。
これは押し安値と戻り高値が一つずつある、ということではなく、押し安値か戻り高値のどちらかしかない、ということです。
で、そもそも押し安値・戻り高値ってどこにあるものなの?という部分ですが、チャートをパッと開いたときに見つけ方があります。
手順としては以下のステップで見つけることができます。
- 直近の最高値(もしくは最安値)を見つける
- その最高値(もしくは最安値)の起点部分を押し安値(戻り高値)とする
まずはこの2つのステップで押し安値と戻り高値を見つけることができます。
先程の図で見ていくとこうなります。
で、少し補足をすると、星の時点ではそれぞれの頭で書いたところが押し安値・戻り高値です。
ここから相場が動きに合わせて押し安値・戻り高値が移動・変化していきます。
押し安値が突破されたら戻り高値に、戻り高値が突破されたら押し安値に切り替わる
今さっき出した模式図は星の時点での押し安値と戻り高値でした。
ここから現在地である一番右の時点では押し安値・戻り高値がどうなっているのか?ここが知りたいことです。
この一番右の時点でどうなっているかですね。
順番に見ていきましょう。
ここからは説明ではスムーズに理解できるように、左側の図をメインに話をしていきます。
まずスタートはここですね。
ここからチャートが少し動いて星のところまで来ました。
この時点で相場にどんな変化があったか?というと、押し安値が下に突破されています。
これは押し安値・戻り高値の2つ目のルールである押し安値が突破されたら戻り高値に、戻り高値が突破されたら押し安値に切り替わる、これが適用されます。
左の図では押し安値が突破されているので、星の時点で押し安値が戻り高値に切り替わっています。
押し安値が出現するのは、波の起点のところですね。
図で見るとこうなります。
押し安値が点線になっていますが、これは過去押し安値だったということであり、現在は押し安値を突破されたので、戻り高値が出現しています。
押し安値と戻り高値は相場の動きに合わせて移動するもの
次に相場が動いてここまで来ました。
この時点では押し安値・戻り高値の3つ目のルールに基づいて、それぞれが移動していきます。
直近安値を下に抜けると戻り高値が下に移動し(左の図)、直近高値を上に抜けると押し安値が上に移動(右の図)します。
ここでも先ほどと同じように、左の図では戻り高値が一つ点線になっていますが、これは過去戻り高値だったということであり、現在の戻り高値は一段下のところにあります。
さて、いよいよラストスパートです。
最後にここまで相場が来ました。
この時点で押し安値・戻り高値にどういう変化があるか?
これは先程と同じで押し安値・戻り高値の3つ目のルールですね。
左の図では直近安値を抜けているので、戻り高値が下に移動し、右の図では直近高値を上に抜けているので押し安値が上に移動しています。
ということで、最初に図で示したとおり、こうなるのです。
突破したかどうかはローソク足のヒゲではなく実体で判断する
ここまでで直近高値や直近安値が突破されたときに、押し安値や戻り高値が移動する、部分について話をしてきましたが、これから話をしていく実際のチャートはローソク足で見るので、値段がヒゲ先なのか?実体なのか?どっちをみて『突破された』と判断すればいいのか?
これには明確な答えがあり、それは、
ヒゲ先の値段を実体で抜けることで、突破されたと判断します。
例えば、先程の模式図のこの場面を実際のチャートで見てみましょう。
この場面、抜けたかどうかを判断するために見るべきポイントは、ヒゲ先が実体で抜かれているかどうか?です。
ヒゲ先が実体で抜かれていれば、突破されたと判断し、押し安値・戻り高値が移動します。
このヒゲなのか実体なのか、というのはトレンド判断をする上でとても重要な考え方なので、しっかり抑えておきましょう。
ここまでが理解できれば、ダウ理論でトレンド判断をするための基礎はバッチリで、あとはトレンドが発生する条件、継続する条件、崩壊(終了)する条件を抑えて、チャートに当てはめていけば、トレンド判断ができるようになります。
押し安値・戻り高値のルールを動画で解説
押し安値・戻り高値について、チャート上のどこにあり、どう移動していくのか?という、ダウ理論でトレンド判断をするためにとても重要な話をしたので、一度動画でまとめておきます。
動画は9分で要点だけに絞って話をしているので、ぜひ何度か繰り返し聞いて理解を深めてください。
ここまでで押し安値・戻り高値の基本的な説明が終わったので、次に押し安値と戻り高値を相場の動きに合わせて見ていく中でのコツを話していきます。
押し安値・戻り高値を簡単に把握するための3つのコツ
ここまでで押し安値と戻り高値の基本ルールについて話をしましたが、数学で言うところの公式の説明であり、チャート上で考える中では最初のうちはどうしてもごっちゃになって混乱しがちです。
学生時代に数学で公式やルールに当てはめて問題を解くのが苦手だった人は特に、押し安値と戻り高値を難しく感じるでしょう。
ただ、これらが難しいと感じるのにはいくつか理由があるので、混乱を最小限にして明日からダウ理論でトレンド判断ができるようになるために、コツを3つ紹介します。
- スタート地点を明確にする
- 時間軸を意識する
- 押し安値と戻り高値だけに絞って機械的に考える
一つ一つ具体的に説明していきます。
スタート地点を明確にする
スタート地点を明確にする、とはまず最初にどこに押し安値もしくは戻り高値をおいて分析を始めるかを明確にする、ということです。
現在の値段において押し安値か戻り高値のどちらがどこにあるのか?をいきなり判断することは難しく、少し前の値段までさかのぼってから押し安値・戻り高値の推移を追いかけていく必要があります。
具体的には先程紹介した4つのルールの2つ目である直近にある最高値、もしくは最安値を探してから、値動きに合わせて戻り高値と押し安値を移動させていき、現在の値段ではどうなっているかを把握します。
模式図を使って説明するなら、この図の星の時点で押し安値・戻り高値がどうなっているかを把握するために、青丸のところからスタートして考えていった、この順番が混乱しないためにもとても大事なのです。
常にどこからスタートするのか?を明確にして、そこから順番に押し安値・戻り高値を移動させていくことですんなりと理解ができますよ。
時間軸を意識する
次に2つの目のコツが、常に時間軸を意識することです。
これはつまり、どの時点で押し安値・戻り高値に変化があるのか?を意識するということです。
押し安値・戻り高値が切り替わったり移動するときは、必ずどこかの値段を突破したときであり、どの値段をいつ突破したのか?を意識して相場を見ていくことで、混乱を防ぐことができます。
模式図で説明すると、こうなります。
星の時点で戻り高値はここにあります。
ここから相場が動いてここまできました。
この時点で戻り高値に変化はありますか?
ないですね。
次にここまで来ました。
この時点で変化はありますか?
ないですね。
更にここまで来ました。
はい、この時点で直近の安値を下に抜けたので、ルールに基づいて戻り高値が下に移動します。
このようになります。
この、どこを抜けたら押し安値・戻り高値に変化があるか?を明確にするために時間軸を意識して相場を追いかけていきましょう。
このように時間軸を意識視することで、リアルタイムで動いている相場で押し安値・戻り高値の変化がいつどう起こるのか?を明確に把握することができます。
押し安値と戻り高値だけに絞って機械的に考える
3つ目のコツは、絞って機械的に考える、ということですね。
他に一緒に考えてごっちゃになるものの代表例としては、波形、押し安値・戻り高値、トレンドが上なのか下なのか?これらです。
特にこの時点では、波形を書きながら押し安値と戻り高値も一緒に見ていくこと。
最初はここを明確に区別して別々の作業にして行うのが混乱を防ぐコツです。
もちろん慣れてくれば、波形を書きながらどこに押し安値があるか?戻り高値があるか?トレンドがどうなっているのか?を一気に判断することができますが、慣れるまではしっかりわけて、一つ一つできていることを確認しながら進めましょう。
そして、余計なことを考えずに、この記事で紹介した4つのルールに基づいて機械的に押し安値・戻り高値を値動きに合わせて変化させてください。
簡単に押し安値・戻り高値を把握するコツを動画で解説
ここまでで押し安値・戻り高値を簡単に把握するためのコツを話しましたが、動画で説明することでより理解が深まる部分が多くあるので、先ほどと同様に、動画でも解説しました。
7分の動画なので、上記の文章と合わせて見ていただき、理解を深め、今日から押し安値・戻り高値を把握できるようになりましょう。
押し安値・戻り高値のまとめ
- 押し安値・戻り高値は波形を書いてから、トレンド判断をするために必要な必須の基礎知識である
- 押し安値・戻り高値には4つのルールがあるので、しっかり抑えチャートを前にして相場の動きに合わせて把握できるようにすること
- 押し安値・戻り高値は常にチャートの中に一つしか存在しないものである
- 押し安値が突破されたら戻り高値に、戻り高値が突破されたら押し安値に切り替わる
- 押し安値と戻り高値は相場の動きに合わせて移動するものである
- 突破したかどうかはローソク足のヒゲではなく実体で判断しなければいけない
- 特に最初の頃は押し安値・戻り高値の把握は難しいので、今回紹介したコツを意識して、徐々に慣れていく必要がある
今回はダウ理論でトレンド判断をするために絶対に外せない基礎知識である押し安値と戻り高値について初心者でもわかりやすいように解説をしました。
必要なことはすべて盛り込みましたので、あとは繰り返し記事を読んでいただき、動画も合わせて見ていただくことで、すぐにできるようになります。
そして、ここまでで波形の書き方、押し安値・戻り高値の把握を勉強してきましたが、ここまで出来て初めてダウ理論に基づいてトレンド判断ができるようになります。
次の記事では実際のチャートを使って今の相場がアップトレンドなのかダウントレンドなのか?チャート分析をしていきましょう。
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